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【2025年最新・厄年年齢早見表あり】厄年とは?厄年にやってはいけないことって?神職が解説!

【2025年最新・厄年年齢早見表あり】厄年とは?厄年にやってはいけないことって?神職が解説!

2025年(令和7年)の厄年をご紹介いたします。

 

一般に厄年と聞くと

「悪いことが起きる年なのでは?」「引っ越しや転職は避けた方がいいのでは?」

などと、よくないイメージをお持ちの方がほとんどだと思います。

しかし実際厄年になったとき、何をしたらよいのか、何をしたらいけないのか
はっきりと答えられる人は少ないのではないでしょうか。

ここでは厄年の意味や由来
厄年になったら何をすればいいの?厄年にしてはいけないことは?などの疑問にお答えをしていきます。

この記事を読めば、厄年の人も不安が解消され、気持ちよく新年のスタートを切ることができるでしょう

1. 2025年厄年一覧

1-1. 2025年 男性の厄年早見表

※年齢は数え年です

2025年厄年男性 一覧表

1-2. 2025年 女性の厄年早見表

※年齢は数え年です

2025年厄年女性 一覧表

2. 厄年とは?

2-1. 災いが起こりやすい年

厄年とは、中国の陰陽道の考えをもとにした考え方で「人生において災いが起こりやすい年」といわれている年のことをいいます。
男性では4歳、25歳、42歳、61歳、女性では4歳、19歳、33歳、37歳、61歳になる年が厄年にあたります。

日本では昔から、厄年では身に降りかかる災難を避けるため、神社やお寺で厄除けのご祈祷をする風習があります。

2-2. 社会的や心身的な節目の年

現代的なとらえ方では、厄年に当たる年は、社会的にも心身的にも転換期であるといわれています。

それぞれ厄年の年は、男性であれば社会的に責任が大きくなり、女性であれば出産や婦人科系の病気が現れたりと、何かと不安定になる時期です。

厄年は、不安定な時期に事故にあわないよう、自分を見つめ直し、気持ちを入れ替える節目として考えましょう。

2-3. 起源は平安時代以前

厄年の風習がいつから始まったものかは、定かではありません。
しかし、平安時代の書物にはすでに、厄年の厄を祓うために儀式をする描写がみられることから、古くより日本人に根付いている風習の一つといえます。

2-4. 昔は「役」年とも

厄年には悪いイメージがありますが、昔は還暦や古稀などとともに「年祝い」の節目の年でもありました。
そのため、地域の祭りでは厄年の人が神輿の担ぎ手に選ばれるなど、おめでたい「ハレの歳」の意味もあったそうです。

厄年がお祝いの年という感覚は歴史とともにだんだん薄れ、現在のように禁忌の意味合いだけが残ったといわれています。

2-5. 厄年は3年間続く

厄年は、その年である「本厄」と、その前後の年である「前厄」「後厄」の3年間続くものとされています。

厄年が3年間続く理由は「人の環境の変化にはおおよそ3年かかるため」や「前厄は厄の前兆が現れる年、後厄は厄が薄れゆく年」と考えられていたなど、諸説あります。

前厄・本厄・後厄と三年間厄除けを受けるのが正式ではありますが、本厄の年にだけ厄除けをする人もいます。

2-6. 厄年を気にする人はおよそ半数

男女合わせると、およそ46%の人が厄年について「気にする」と答えています。
また最も注意すべきとされる「大厄」になると、半数以上の人が気にすると答えています。

厄年を気にしますか?アンケート

(出典:「ライフネット生命調べ」

2-7. 厄年とは異なる「八方塞がり」

厄年とよく混同しやすいのが「八方塞がり」や「鬼門」などの考え方です。

八方塞がりや鬼門は、九星気学に基づく考え方で、その人の生まれ年により吉凶を占う考え方です。

八方塞がり、鬼門、裏鬼門、困難宮に当たる年は災いが起きやすいといわれているため、神社やお寺で「方位除け」のご祈祷を受けます。

※参考 2025年 方位除け一覧表(男女共通)

2025年方位除け 一覧表

3. 厄年には何をする?

3-1. 厄除けのご祈祷を受ける

厄除け祈願

厄年には、神社やお寺で厄除けのご祈祷を受けます。厄払いともいいます。

厄除けのご祈祷とは、神社で一年間の災いがないよう祝詞をあげ、自身に災厄が寄ってこないようにお祓いをしてもらうことです。

本人が神社に行きご祈祷を受けることが一番ですが、体調の都合や遠方の神社で受けたい場合、代理でのご祈祷やオンラインでご祈祷の申し込みを受け付けている神社もあります。

3-2. おおよそ半数の人が、厄除けのご祈祷やお守りを受ける

厄年を迎えるにあたり、おおよそ半数の人が厄除けのご祈祷や厄除けのお守りを受けるなどの行動をした、と答えています。

厄年に厄払いやお守りを受けましたか?アンケート

(出典:「ライフネット生命調べ」

 

3-3. 厄年に「やってはいけないこと」はありません

厄年は一般に、災厄が起こりやすい時期といわれます。
しかし「新しい挑戦や大きな決断をしてはいけない」というわけではありません。

厄年に災厄が起こりやすいとされているのは、社会的にも心身的にも転換期を迎える時期であるからです。転換期には、新しい挑戦や大きな決断が多くなり、おのずとミスや失敗が多くなるものです。

厄年だから、と悲観的に考えるのではなく、転換期だからこその新しい挑戦や決断が多くなるので、普段より慎重に物事を進めるよう心掛ける期間であると考えましょう。

4. 厄年はいつ?

4-1. 男性は4歳、25歳、42歳、61歳

男性は4歳、25歳、42歳、61歳が厄年に当たります。
2025年ではそれぞれ、

令和4年生まれ(4歳)
平成13年生まれ(25歳)
昭和59年生まれ(42歳)※大厄
昭和40年生まれ(61歳)

の方が厄年です。

4-2. 女性は4歳、19歳、33歳、37歳、61歳

女性は4歳、19歳、33歳、37歳、61歳が厄年に当たります。
2025年ではそれぞれ、

令和4年生まれ(4歳)
平成19年生まれ(19歳)
平成5年生まれ(33歳)※大厄
昭和64年・平成元年生まれ(37歳)
昭和40年生まれ(61歳)

の方が厄年です。

4-3. 数え年で計算

厄年は数え年で数えます。数え年とは、生まれた時を1歳とし、1月1日を迎えるたびに1歳年を加算する、という年齢の数え方です。

4-4. 早生まれは関係ありません

厄年は数え年で年齢を数えるため、早生まれは関係ありません。数え年では、同じ年に生まれた人は1月1日に一斉に年を取るためです。

4-5. 男性42歳、女性33歳は大厄

厄年の中で、男性の42歳、女性の33歳は厄年の中でも特に注意をした方がいい「大厄」といわれています。
大厄は、厄年の中でも特に変化の大きな年になるといわれています。

4-6. 厄年自動計算サイト

こちらのサイトでは生まれ年を入力することで、自身の厄年がわかります。

keisan 生活や実務に役立つ計算サイト

5. 厄除けをする時期は?

5-1. 元旦から節分にかけてが多数

厄除けのご祈祷をする時期に決まりはありませんが、元旦から節分(2月3日)ごろまでに厄除けを受ける方が多いようです。

旧暦では、節分の翌日である立春(2月4日)から次の年の立春までが、おおよその一年間と考えられていました。
そのため「厄を落としてから新年を迎えたい」という考え方から、立春の前日である節分までに厄除けを受ける風習が生まれたといわれています。

5-2. ご祈祷はいつ受けても大丈夫

もちろん神社やお寺での厄除けのご祈祷は、一年中いつでも受けることが出来ます。

節分までに厄除けを受ける風習は旧暦を前提とした考え方です。ご自身の都合のいい時期に行きましょう。

5-3. 幸先参り

最近では、前年12月のうちに翌年の厄除けのご祈祷を行う「幸先参り(さいさきまいり)」を行うことも増えています。

12月にご祈祷を受けることで、年始の混雑を避けお参りすることが出来ます。

6. 厄除け祈願の受け方

6-1. 神社に予約の可否を確認する

神社によっては厄除け祈願の予約が必要な場合があります。あらかじめ確認しましょう。

6-2. ご祈祷の受付をしましょう

神社の受付でご祈祷の申し込みをします。ご祈祷を受ける人(厄除け祈願を受ける人)の名前・住所・厄除け祈願を受ける旨を受付用紙に記入をします。記入が済んだら、事前に準備した初穂料と一緒に受付に渡します。

>>>初穂料の詳しい書き方についてはこちらを参照してください。
【神職が画像で紹介】初穂料はどんな封筒に入れる?書き方やお金の入れ方、神社での渡し方まで解説

6-3. 修祓

まずお祓いの儀式である修祓(しゅばつ)がはじまります。修祓では、まず神職が祓詞(はらえことば)を読み上げ、大麻(おおぬさ)で参拝者のお祓いをします。
祓詞を読み上げている時と大麻でお祓いをしている時は、軽く頭を下げます。

6-4. 祝詞奏上

お祓いの後は厄払いの祝詞が読み上げられます。祝詞が読み上げられている間は、軽く頭を下げましょう。

6-5. 玉串拝礼

ご祈祷の最後に、玉串を神様にお供えして拝礼をします。玉串とは、榊の枝に紙垂(しで)をつけたもので根元を神様の方向に向けお供えをします。
拝礼は「二礼 二拍手 一礼」の作法で行います。玉串の捧げ方は下の動画を参照してください。

6-6. 授与品のお祀りの仕方

厄除けお守り

ご祈祷の際に、神社からお札やお守りなどの授与品が授与されます。それぞれ神様のお札は神棚に、厄除けのお守りは身に着けるようにしましょう。

一緒に授与されるお神酒やお下がり(御神供)は、神様にお供えされた撤下品(てっかひん)ですので、家族みんなでいただきましょう。

6-7. 授与品は一年たったら神社に納めましょう

神社でいただいたお神札やお守りは、一年を目安に神社に納めましょう。

遠方で納めに行けない、という場合は、近くの神社で預かってもらえる場合もあります。

その際、神社でいただいたものは神社で、お寺でいただいたものはお寺に収めるのがマナーです。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。

厄年は、災厄が起こりやすい年と考えるのではなく、人生の転換期だからこそ慎重に進むべき年であると考えましょう。

2025年の厄年に当たる方は悲観するのではなく、人生の転機に失敗が起こらないよう厄除け祈願を受け、清々しい気持ちで新しい年を迎えるようにしましょう。

<参考資料>
火田博文(2018)「日本のしきたりが楽しくなる本」彩図社
神道と神社の歴史研究会(2017)「日本人として知っておきたい神道と神社の秘密」彩図社
現代人の厄年意識調査|ライフネット生命

よくある質問

[質問]厄年とは何ですか?
[回答]人生の転換期で、災いが起こりやすい年であるといわれています。
[質問]厄年には何をしますか?
[回答]神社やお寺で厄除けのご祈祷を受け、厄払いをします。
[質問]厄除けのご祈祷は、いつまでにいくものですか?
[回答]厄除けに期限はありません。いつ厄除けのご祈祷を行っても大丈夫です。

 

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