INDEX
1.お宮参りとは?
1-1.赤ちゃんの健やかな成長を願う儀式
お宮参りは、赤ちゃんの誕生を神様に報告し、これからの健やかな成長を願う儀式です。
神社でお宮参りのご祈祷を受け、その後赤ちゃんを囲んでの食事会や記念撮影などを行います。
1-2.平安時代から続く伝統的な人生儀礼
お宮参りは、平安時代から続く日本の伝統的な風習の一つです。
昔は現代と比べ医療技術が未発達だったため、成長の途中で子供が亡くなってしまうことも少なくありませんでした。そのため子供が無事に誕生し、元気に成長することは、大人たちにとって大きな願いでした。
そのことから、平安時代には子供の無事誕生と成長を祈る儀式が数多く行われており、お宮参りもその一つといわれています。
お宮参りの起源は、平安時代の貴族が行なっていた「歩行初め(ありきぞめ)」という儀式であるといわれています。歩行初めとは、赤ちゃんが生涯幸福に恵まれるよう、赤ちゃんを連れて恵方に住む知人宅を訪ねるという儀式でした。
これが室町時代になり、3代将軍足利義満が生まれた際、威光を示すために盛大に宮参りが行われたことがきっかけとなり、現在のお宮参りの風習ができたと考えられています。
1-3.現代では神社でお宮参りののち、食事会や記念撮影をする
現代のお宮参りは、神社でお宮参りのご祈祷を受け、家族・親族と食事会や記念撮影をするのが一般的です。
両家のおじいちゃん、おばあちゃんを呼び、赤ちゃんの最初の人生儀礼の思い出作りの一つとして行われます。
1-4.お宮参りに難しい決まりはない
お宮参りは伝統的な儀式ですが、神社でご祈祷を受けること以外には特に決まりはありません。
1-4-1.いつ行ってもよい
お宮参りは一般的に生後1ヶ月を目安に行うものとされています(地域によって生後31日目や32日目などの違いがあります)
しかし、必ずしもその時期までに行わなければいけないものではありません。
お宮参りを行う際に最も重要なことは赤ちゃんとお母さんの体調です。生後1ヶ月の赤ちゃんはまだ疲れやすく、またお母さんも本調子ではありません。
また体調が良くても、寒い日や暑い日の外出は、赤ちゃんとお母さんにとっても大きな負担です。
中には1歳を迎えてからお宮参りを行う人もいますので、生後〇〇日〜にこだわらず、赤ちゃんとお母さんの体調、仕事の都合などを考慮し、日程を決めましょう。
>>>お宮参りの時期についてはこちらの記事もご覧ください 【2025年版!これで安心】お宮参りはいつ行く?ベストな日取りの決め方を神職が解説 |
六曜(大安や仏滅)も気にしなくてよい
お宮参りを行うにあたり、六曜(大安や仏滅)も気にする必要はありません。
六曜はあくまで、中国の古代思想に基づいた俗説の一つです。仏滅だから神社にお参りすることはよくない、ということは決してありません。
あえて六曜の良くない日にお宮参りを行うことで、混雑を避けゆっくりお参りできることもあります。
赤ちゃんとお母さんの体調とお参りのしやすさを第一に、日程を決めましょう。
1-4-2.どこの神社でもよい
お宮参りは、昔は氏神神社で行うものでしたが、現代ではこれに限りません。
安産祈願を行った神社や有名な神社、自身にゆかりのある神社で行うことが一般的です。
またお宮参りの場合は、神社に授乳室や冷暖房の設備、待合室の清潔さやおむつ替えの場所があるかなども神社を選ぶ基準に入れておくと安心です。
1-4-3.誰と行ってもよい
お宮参りは誰といっても問題ありません。
両家のおじいちゃんおばあちゃんや、親戚に声をかける場合もあります。
もちろん、親子でお宮参りをしても問題ありません。
しかしその場合、孫のお宮参りにはおじいちゃんおばあちゃんも参加したいと考えている場合も考え、事前に相談しておくと後々トラブルにならずに済みます。
行きたいけど遠方で行けない、という場合は、当日の写真をプレゼントする、次の機会に食事会を開催する、などをすると、おじいちゃんおばあちゃんも喜んでくれるでしょう。
1-4-4.食事会や記念撮影がなくてもよい
生後1ヶ月の赤ちゃんは疲れやすく、お母さんも本調子ではありません。
そんな時は無理をせず、家族での食事会は後日に行うなどしても大丈夫です。
また記念写真も、最近のスマートフォンは撮影機能も高く、これだけでも十分綺麗な記念写真を撮影することができます。
無理のないように計画を立てましょう。
1-4-5.赤ちゃんとお母さんの体調に合わせて行う
お宮参りで何よりも優先するべきことは、赤ちゃんとお母さんの体調です。
お宮参りはご祈祷を受けること以外、特に決まりはないので、ご夫婦で理想のお宮参りを相談してみてください。
しかし、可愛い赤ちゃんの人生儀礼は、おじいちゃんおばあちゃんや親戚も含めて参加したいと思うもの。
事前に周囲とよく相談し、後々トラブルにならないようよく計画を立てて行うことが重要です。
2.お宮参りの時間帯は何時がよい?
2-1.決まりはない
お宮参りは、一日のうちいつ行ってもいいものとされています。
午前中が縁起が良い、午後は良くない、などの決まりはありません。
そのため、赤ちゃんの体調を第一に、季節やその日の気候を考慮してスケジュールを決めましょう。
2-2.赤ちゃんにとっては午前中がベター
赤ちゃんの生活リズム(授乳や食事)を考えると、どの季節でもお宮参りを行う時間は午前中がベターです。
朝食後で機嫌がよく、疲れが出る前の時間帯なら、スムーズにご祈祷を受けることができるでしょう。
多くの神社は朝9時ごろからご祈祷の受付を行なっており、朝早い時間は比較的空いています。
早い時間にご祈祷を済ませてしまうことで、その後のスケジュールに余裕を持つこともできるでしょう。
2-3.午後のお参りはゆっくり準備ができる
午後のお宮参りは、朝余裕を持って準備ができることや、親戚との待ち合わせがしやすいことがメリットとして挙げられます。
また、遠方の神社に行く場合などは、どうしても神社に行くのが午後になってしまう場合もあるでしょう。
その場合、赤ちゃんが食事を済ませて機嫌のいいタイミングや、お昼寝のタイミングを狙ってお宮参りを行うとスムーズです。
夏なら暑さ対策を万全に、冬は気温が落ちる時間になる前にスケジュールをこなすことが大切です。
また、時期によってはお昼頃は神社が混雑することもあるため、こちらも注意が必要です。
2-4.季節のおすすめ時間帯
2-4-1.夏のおすすめ時間帯
夏は、気温が上がる午前中にお宮参りをするのがおすすめです。
暑さで赤ちゃんが疲れてしまう前にご祈祷を済ませ、食事会をお昼にすることで一番暑い時間帯を室内で過ごすことができます。
午後にお宮参りを行う場合は、12時から14時ごろの暑い時間帯を避け、暑さが落ち着いた15時以降に行うのも手です。
ただしいずれにせよ、日傘などの暑さ対策はしっかり準備しましょう。
2-4-2.冬のおすすめ時間帯
冬も早い時間がおすすめですが、少し気温の上がってくる10時ごろのご祈願がおすすめです。
その時間帯であれば日も登り、多少寒さも和らぎます。
逆に午後は、気温が下がる15時ごろまでにはお宮参りを終えるようにすると安心です。
いずれにせよ、防寒対策はしっかりして臨みましょう
2-4-3.七五三(10月、11月)、お正月期間のおすすめ時間
七五三やお正月の時期は、神社の繁忙期にあたります。
いずれも日中が混雑のピークです。
この時期にお宮参りを行う場合は、朝早くや夕方は比較的空いています。
しかし、この時期は寒い時期でもあり、またお宮参りはやらなくてはならない期限があるものではありません。
思い切ってこの時期を避け、2月以降にお宮参りを行うのも一つの手です。
中には1歳になってからお宮参りを行う方もいますので、柔軟に対応しましょう。
2-5.六曜は気にしなくて良い
六曜はお日柄と同様、時間を決める際にも気にする必要はありません。
先勝だから午前中にお宮参りをしなければならない、先負の日は午前中にお宮参りをしては行けない、ということもありません。
3.場合別、お宮参りスケジュール例
お宮参りの1日のスケジュール例です。こちらを参考に、お宮参りのスケジュールを組んでみてくださいね。
3-1.午前中のお宮参り
午前中のお宮参りは、比較的空いている時間にお参りできることと、早めにご祈祷を済ませてしまうことでのちのスケジュールに余裕ができることがメリットです。
3-2.午後のお宮参り
午後のお宮参りは、朝ゆっくり準備できることがメリットです。帰宅が遅くならないように注意しましょう。
3-3.夏にお宮参りをする場合
夏の時期は、気温が上がる前にお宮参りを済ませてしまうのがコツです。昼間の暑い時間帯は車や店内など、空調の効いた場所にいれるようタイムスケジュールを組みましょう。
3-4.冬にお宮参りをする場合
冬のお参りは、日が登って少し寒さが和らぐタイミングでのお参りがおすすめです。また、夕方になり気温が下がる前に帰宅の準備をできるようにすると安心です。
3-5.七五三(10月、11月)、お正月にお宮参りをする場合
七五三、お正月の繁忙期は、朝早くか夕方は比較的混雑がおさまります。いずれにせよ11月〜1月の時期は寒さ対策を十分にしてお参りしましょう。
4.ご祈祷の時間の目安
4-1.ご祈祷の所要時間は60分ほど
一般に、ご祈祷の時間は20分から30分ほどかかります。
それに加え、受付の時間、待合の時間、お札をいただく時間等を含めると、ご祈祷全体の所要時間は60分ほどを目安に考えておくと安心です。
ただし、時期や混雑する時間帯は90分以上かかる場合もあります。
七五三時期やお正月期、大安の日などは混雑をするので、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。
4-2.おむつ替えや授乳の時間も考慮しよう
お宮参りのご祈祷自体は60分ですが、赤ちゃんとのお参りは何かと時間がかかるもの。
ご祈祷が始まる直前におむつ替えが必要になったり、お腹が空いてぐずってしまったり。
安産祈願の時よりも余計に、時間に余裕を持っていくことをおすすめします。
なお、ご祈祷時間に間に合わない場合は、受付で相談すれば多くの場合は変更してくれますので、安心してください。
4-3.移動時間はプラス30分
お宮参りの後に食事会などを予定している場合は、移動時間プラス30分は余裕を見るようにしましょう。
おむつ替えや授乳はもちろん、ご祈祷でお祝い着(産着)を着用する場合は準備や片付け時間も必要です。
普段よりも時間がかかることを十分考慮の上、余裕を持ってスケジュールしましょう。
5.お宮参りの写真撮影にかかる時間は?
5-1.ロケーション撮影は30分〜60分
お宮参りの写真撮影をプロのカメラマンにお願いすると、おおよそ1時間ほどの撮影になるのが一般的です。
ご祈祷中や境内の散策、家族親族での集合写真などを撮影します。
ロケーション撮影は、神社でお宮参りをしながらの撮影となるため、追加で時間がかからず、自然な写真が撮影できることがメリットです。
一方、屋外での撮影となるため、気温対策に気をつけて行う必要があります。
5-1-1.撮影禁止・事前申請が必要な場合も
神社によってはカメラマンの撮影を禁止している場合や、事前申請が必要な場合があります。
それぞれの神社でルールが異なりますので、あらかじめ調べておきましょう。
5-2.スタジオ撮影は60分ほど
スタジオに移動しての撮影はおおよそ60分ほどになります。
室内での撮影になるため、天気や気温に左右されないことがメリットです。
ただしスタジオまでの移動時間がかかるため、その点考慮に入れる必要があります。
5-3.スムーズに撮影を終えるためのポイント
お宮参りの記念写真の撮影は、赤ちゃんの機嫌の良いタイミングで効率よく進めたいもの。
特にロケーション撮影では、屋外でカメラマンさんと相談しながらの撮影となります。
その際、あらかじめ撮影したいイメージをカメラマンさんに伝えておくと、撮影がスムーズに進みます。
画角などこだわりがない場合でも、WEB上にイメージに近い画像があればその画像を共有しておくだけでも大丈夫です。
6.スムーズなお宮参りのための神社選びのポイント
6-1.神社の待合室や設備を確認しておくと安心
お宮参りの時間を検討する際、神社に赤ちゃん用の施設があるかないかもポイントになってきます。
清潔な待合室があるか、冷暖房が完備されているか、ミルクを作ることの可否や授乳室、おむつ替えができるスペースがあるかないかなどで、赤ちゃんが待つことができる時間も変わってきます。
お宮参りの時間を決める際は、神社の設備についても把握しておくと安心です。
事前に神社のWEBサイトなどを確認しておくと安心です。
6-2.予約の要否を確認
多くの神社では、お宮参りの予約は必要ありません。
当日神社で受付をし、お宮参りを行うことができます。
ただし中には予約が必須の神社もあり、予約無しではお宮参りのご祈祷を受けることができない場合もあります。
せっかく神社に行ったのに予約をしてなくてお宮参りできなかった、とならないよう、事前にWEBサイトなどで確認しておきましょう。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
お宮参りは赤ちゃんの初めての人生儀礼。
伝統的な儀式ですので一見難しそうですが、守らなければならないルールは多くありません。
お参りのスケジュールも、あくまでも赤ちゃんの体調を第一に決めて大丈夫です。
この記事を読んで、ご自身のスタイルに合ったスケジュールを組み
家族みんなで赤ちゃんのお祝いをしてみてくださいね。
8.よくある質問
[質問]お宮参りは何をするものですか? |
[回答]赤ちゃんの健康を願い神社でご祈祷をします。その後、食事会や記念撮影を行います。 |
[質問]神社に行くおすすめの時間帯は? |
[回答]午前中は比較的神社が空いておりおすすめです。朝の赤ちゃんが疲れてしまう前にお宮参りを済ませることで、のちの予定が立てやすくなります。 |
[質問]お宮参りで気をつけることは? |
[回答]赤ちゃんの体調を第一に考え、赤ちゃんが機嫌よく過ごせる時間を選ぶことや、神社・食事場所に授乳室や待合室があるかなどを気をつけると、安心してお宮参りを行うことができます。 |