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【もう迷わない!】喪中はがきはいつ出す?誰に出す?受け取ったらどうする?喪中はがきについて徹底解説

【もう迷わない!】喪中はがきはいつ出す?誰に出す?受け取ったらどうする?喪中はがきについて徹底解説

今年は身内に不幸があった・・・という場合に送る「喪中はがき」。そろそろ準備しないと、という方もいらっしゃるかもしれません。

年賀状の「年賀」とは「新年の祝賀」、つまり新年をお祝いするという意味ですが、喪中の期間中はお祝い事への参加は控えるべきこととされており、年賀状を送ることもその一つです。

しかしながら、喪中となるのはそれほど頻繁にあることではありませんので、いざ喪中はがきを準備するとなると「いつ喪中はがきを送ればいいのか?」と迷ってしまうかもしれません。

悩んでいるうちに喪中はがきを出すタイミングを逃した、なんてことになると、送り手・受け手とも、気を遣ってしまう状況になりかねません。場合によっては、相手に失礼と受け取られたり、不要なやりとりが発生するなど双方の手間になるようなことも。

「親しき仲にも礼儀あり」の言葉通り、正しい時期に、相手に失礼のない形で喪中はがきを出すことは、良好なお付き合いに欠かせないマナーです。

この記事を読めば、適切な時期に喪中はがきを出すことができ、年賀状を出せない状況であってもお相手の方にもしっかりと礼儀を尽くすことができるでしょう。

INDEX

1.そもそも喪中とは?

菊の花

 

1-1. 故人を偲び悲しみから立ち直る期間

喪中とは、家族などの身内が亡くなったときに、故人を偲び、別れの悲しみを乗り越えるための期間のことです。

厳密にいうと、身内に不幸があった日から五十日祭まで(神式)もしくは四十九日まで(浄土真宗を除く仏式)の期間を特に「忌中」といい、外部との接触を避ける期間とされますが、喪中はその忌中を含み、身内に不幸があった日からおよそ1年間です。

喪中の期間は、新年のお祝いや結婚式への参列などの慶事、遠方への旅行などの贅沢は慎むべきこととされています。

1-2. 喪中範囲は故人の二親等までが一般的

喪中の範囲とされるのは、故人との関係によって異なりますが、一般的には二親等までの家族とされます。

具体的には、自分(夫・妻)をゼロとして、二親等までというと以下の続柄にあたる人のことを指します。

一親等  |  自分の父母・配偶者の父母・子・子の配偶者
二親等  |(自分および配偶者の)兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者
祖父母、孫

もちろん、故人との親交の深さや家族の考え方によって、三親等以上でも喪中とすることもあります。

故人を想うご自身やご家族のお気持ちが第一ですので、喪中とするかどうかはご家族でご相談の上決めましょう。

1-3. 喪中期間は長くて約1年

喪中とする期間は、故人との親等やその関係性により異なります。

現在、喪中の期間について決まりはありませんが、故人が配偶者もしくは一親等の場合は、12~13ヶ月、二親等の場合は3~6ヶ月とするのが一般的です。

ちなみに、以前には喪中の規定に関する法律がありました。続柄(親等)によって細かく定めがあり、例えば一親等についていえば、明治7年の太政官布告による服忌令では13ヶ月、後の明治42年の皇室服喪例では12ヶ月と決められていました。

これらの歴史的な背景もあり、現在では一親等の喪中期間を12~13ヶ月とすることが一般的であると言われています。

二親等以内であっても、同居していたり日頃から関係性が深い中であれば喪中を1年とすることもあります。

逆に、二親等以上であっても関係が疎遠である場合は、喪中としないという方も最近では増えてきています。

いずれにしても、故人を想うお気持ち次第ですので、喪中期間についてはご家族で決めましょう。

2.喪中はがきとは?

喪中はがき

2-1. 「新年のお祝いは控えます」というあいさつ状

喪中はがきとは、正式名称を「年賀欠礼状」といいますが、その名が示す通り「年賀(新年の祝いのあいさつ)を控えます」というお詫びを伝えるためのものです。

というのも、喪中とは、身内が亡くなったときに、故人を偲び別れの悲しみを乗り越えるための期間のことで、その期間は慶事は慎むべきとされているからです。

年賀状を出したり、正月飾りをするなどの新年を祝うことも慶事であり、控える行動の一つです。

なお、喪中はがきは、訃報を知らせるためでも、相手からの年賀状を受け取れないということをお知らせするためのものでもありません。

最近では、喪中の相手には年賀状を送らないというのが主流になりつつありますが、本来的には喪中であっても年賀状を受け取ることは問題ありません。(あくまでも、こちらから新年のお祝いを伝えられない、というだけです。)

年賀状は近しい友人の近況を知るよい機会で、楽しみにされている方もいるでしょう。喪中ではあるが気を遣わず年賀状を送ってほしいときは、その旨を喪中はがきに書き添えるとよいでしょう。

2-2. 喪中はがきの風習は明治時代から

身内に不幸があった場合、一定期間喪に服す、ということ古代から根付く風習です。

一方で、新年のあいさつをするということも奈良時代からはじまり、平安時代には貴族や公家の間で遠方に住む親族に書状で新年のあいさつを送るようになりました。これが、年賀状のはじまりです。

以降、時は過ぎ明治維新後、郵便制度が確立したのが明治4年(1871年)ですが、その頃から年賀状を送る風習は庶民にも広がりました。

中でも、喪中はがきの風習が広まったのは明治30年(1897年)、英照皇太后(明治天皇の嫡母、実母ではない)が崩御された際、官吏たちが喪に服し「年賀状欠礼」を送ったのが喪中はがきのはじまりといわれています。

2-3. マナーに自信のない人が大半

喪中はがきを受け取った経験は少なからず誰しもあるかと思います。

しかし、いざ自身が喪中となりはがきを出すとなると、色々なマナーに不安を覚える方もいらっしゃるかもしれません。

アンケート調査によると、「喪中はがきのマナーについて理解している自信がある」と回答した人はたったの一人。つまり、大半の人は「あれ?どうしたらいいんだろうか?」と悩む場面に遭遇するのです。

喪中はがきのマナーについてのアンケート調査結果

出典:喪中はがきのマナーに自信がない人は「76.5%」リアルな喪中はがき事情を200名にアンケート調査しました!|フタバ株式会社のプレスリリース

3.喪中はがきはいつ送る?

ポストへの投函

3-1. 11月から12月上旬までに投函しましょう

喪中はがきを送る適切な時期は、11月~12月上旬までです。

というのも、喪中はがきを受け取った相手は、多くの場合年賀状を送ることを控えます。

したがって、相手が年賀状の準備を始める前に喪中はがきが届かねば失礼になってしまいます。

一方で、あまりに早い時期に喪中はがきをもらっても忘れてしまう可能性がありますので、早ければよいということでもありません。

年賀状は例年11月初旬頃から販売され、郵便局での年賀状受付が12月15日に始まります。

これらを考慮して、喪中はがきは、11月に入ってから、遅くとも12月14日までに届くように準備しましょう。

3-2. 12月後半に不幸があったら、年明けに寒中見舞いでお詫びを

喪中はがきを送るべきとされる時期以降、つまり12月の後半に身内に不幸があり喪中はがきを出せなかった場合は、寒中見舞いでお詫びを伝えましょう。

これを一般に「欠礼寒中」ともいいます。

年末ぎりぎりになって喪中はがきを出しても、相手は既に年賀状を投函していて行き違いになる可能性もあります。

心身ともに辛い時期かと思いますので、この場合は、焦らずに年明けに寒中見舞いを送れば問題ありません。

寒中見舞いとは、暑中見舞いや残暑見舞いなどと同じく、季節のあいさつ状です。

寒さが厳しい時期に出すのが寒中見舞いであり、「松の内(1月7日もしくは15日)」が明けてから「立春(2月4日頃)」までの間に送るものです。

なお、松の内は地方によって異なりますので、1月15日~1月下旬の間に投函すれば、どの地域の方に対しても失礼がなく寒中見舞いを送ることができます。

3-3. 早めの準備が安心

上記の通り、喪中はがきを送るべきとされる期間はおよそ1ヶ月と限られています。

この短い期間中に喪中はがきを送れるよう、今年は喪中という方については、文面を考えたり送り先を整理するなど、余裕をもって準備を始めましょう。

また、喪中はがき印刷を注文する場合、早期に手配すれば割引を受けられるなどの特典がありますので、確認してみましょう。

4.喪中はがきはいつ売られている?

4-1. 10月から12月初旬は種類が多い

喪中はがきの販売期間は、10月に入ってから12月初旬が目安です。

Amazonなどのオンラインショッピングでは年中販売されていますが、上記の期間は喪中はがきを買い求める方が増える時期ですので、多くの種類から選ぶことができるでしょう。

4-2. 早期注文でお得なことも

早期に喪中はがきの印刷を申し込めば、割引を適用されるキャンペーンもありますので、お得に活用してみましょう。

(例)
郵便局郵便局の喪中はがき印刷注文出典:郵便局の喪中はがき印刷

カメラのキタムラ
カメラのキタムラの喪中はがき印刷注文

出典:喪中はがき | カメラのキタムラ年賀状

※令和5年10月21日時点情報

5.喪中はがきを出しそびれた!対応法は?

忘れていたときのリアクション

5-1. 寒中見舞いで喪中であったことを伝える

喪中はがきを何らかの事情で出しそびれた場合は、寒中見舞いを送り、喪中であったことを伝えるのが一般的な礼儀とされています。

寒中見舞いは、「松の内」が終わってから「立春」の期間に送るのがマナーです。

ただし、松の内は地域によって違いがあり、一般的に関東は元旦から1月7日まで、関西は1月15日までとされています。

したがって、寒中見舞いは、1月15日~1月下旬までに投函すれば、どの地域の相手に対しても問題ありません。

5-2. 年始状を送ってもよい

年始状とは、「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」といった祝言葉のない年始のあいさつ状です。

喪中はがきを年内に出しそびれたが、年賀状と同じタイミング(元旦~1月7日頃)には相手の手元に届くようにはがきを送りたい、という場合に活用できます。

年始状は、2011年の東日本大震災をきっかけに広く使われるようになりました。おめでたい雰囲気はおさえながらも、相手を気遣い新年のあいさつや近況報告をするときに活用されます。

なお、通常はがきを使用する年始状は普通郵便扱いになりますので、年始に届くようにするには大晦日~年始早々に投函するようにしましょう。

早いうちに出してしまうと、年内に届いてしまうことになるので注意が必要です。

5-3. 遅くとも、余寒見舞いを

寒中見舞いは立春(2025年は2月3日)までに到着するように送るものですが、それでも間に合わない場合は、その次の季節のあいさつ状である「余寒見舞い」で喪中であったことをお伝えしましょう。

余寒見舞いは、立春以降に送るものですが、期限については明確な決まりがありません。寒さが残る時期を見舞うものなので、地域によりますが、おおよそ2月下旬~3月上旬頃までに送るとよいでしょう。

6.誰に送ればいい?

6-1. 例年年賀状のやり取りをする人

喪中はがきは、「新年は年賀状を出しません」ということを相手にお伝えするためのものです。

したがって、毎年年賀状を送りあっている方には、12月上旬までには喪中はがきを送りましょう。

逆に、もともとやり取りのない人にわざわざ送る必要はありません。

6-2. 葬儀の参列者も忘れずに

喪中はがきは、あくまでも新年のお祝いのあいさつを控えることを事前に伝える詫び状です。訃報を伝えるものではありませんので、既に喪中であることを知っている葬儀の参列者にも喪中はがきは送りましょう。

この場合は、葬儀に来ていただいたお礼を一言添えるとよいでしょう。

6-3. 親族には出さなくてもOK

身内の不幸を知っている近い親族に対しては、必ずしも喪中はがきを送る必要はありません。家族で相談しながら決めれば問題ありませんが、送っても送らなくても、どちらでも構いません。

一方で、喪中であることを知らないであろう親族(配偶者側の遠い親族など)については、年賀状をやり取りする仲であれば、喪中はがきを出すとよいでしょう。

また、最近では喪中はがきではなく、祝言葉のない年始のあいさつ状である年始状を出すというケースも増えています。

6-4. 仕事関係者には公私分けて対応を

仕事上の関係者に対しては、公私を分けて対応しましょう。

上司や同僚の中で、プライベートにお付き合いがあり年賀状のやり取りをしている方に対しては、喪中はがきを出しましょう。

社外の関係者であれば、毎年年賀状のやり取りがあったとしてもそれは会社としてのお付き合いになりますので、個人的な事情である喪中をお知らせする必要はなく、通常通り年賀状を送って差し支えありません。

7.喪中はがきはどうやって書く?

はがきを書く準備

実際に、喪中はがきの書き方を見ていきましょう。

オンライン印刷が多くありますが、各社で様々なデザインが用意されていますので「喪中はがき」用とされているものから選べば問題ないでしょう。最近では、モダンでおしゃれなものも増えてきています。

はがきの向き(縦・横)はどちらでも構いません。最近は横向きのものも数多くありますが、無難なものを選ぶとすると、縦向き・縦書きが最も一般的でしょう。

7-1.  書き方の基本形

喪中はがきは、新年のあいさつを欠礼すること旨を伝えることを目的とするものであり、基本的な形は決まっています。

喪中はがきのサンプル

 

① 喪中のために年賀を欠礼する旨を書きます。時候のあいさつなどの前文は不要です。

② ・誰がいつなくなったのか、故人との続柄
・お世話になったお礼
・変わらぬお付き合いを願う言葉や先方への気遣い
を順番に書きます。

なお、行頭の一字下げはせずに揃えるところに注意しましょう。

また、故人の情報を記載したくない場合は、必ずしも書かなくて大丈夫です。

③ 喪中はがきを差し出す月を書きます。

上記の他、喪中ではあるが年賀状を受け取りたい場合は、以下のような文章を添えても構いません。

(例)・なお、年賀状は励みになりますので、例年通りお送りくださいませ
・年賀状は受け取らせていただきますので、お気遣いなくお送りいただけますと幸いです

7-2. 注意点

7-2-1. 祝いを表す言葉は使わない

お祝いを表す言葉(賀詞)は喪中はがきでは使いません。

(例)
・賀正・迎春・初春・謹賀新年・恭賀新年
・あけましておめでとうございます
・初春のお慶びを申し上げます
・Happy New Year

7-2-2. 一字下げはせず、句読点は使わない

日本では、こうした儀礼的なあいさつ状や招待状には一字下げは行わず、句読点も使わないという慣習があります。

喪中はがきは儀礼的なあいさつ状ですので、この慣習に従い、一字下げはせず行頭は揃え、句読点も使いません。

7-2-3. 近況報告は書かない

喪中はがきを書く際は、新年のあいさつを控える旨を相手に伝えることだけに特化します。引っ越し・結婚・出産といった自身の近況報告を書くことはマナー違反です。

一部例外的に、葬儀への参列者に対してお礼の一言を添えることについては問題ないとされています。

なお、どうしても近況報告をしたい場合は、寒中見舞いをあらためて送るようにしましょう。

7-2-4. 派手な色のデザインは避ける

喪中はがきのデザインは各社多数ラインナップが充実しており、いずれも「喪中用」であれば淡い薄い色を用いた落ち着いたデザインのものが主流です。この中から選べば、基本は問題ありません。

ご自身でゼロから作成する際は、派手な色を用いることは控えましょう。

8.喪中はがきの返信はいつ・どうすればいよい?

本来、喪中はがきはその喪中である方が”新年のお祝いのあいさつ状を送ることができません”ということであって、決して”年賀状を送ってこないでください”ということではありません。

したがって、喪中の相手に年賀状を送ることがいけないわけではありません。

しかし、最近では喪中の相手には年賀状を送らないのが主流になっています。

このような風潮の中ですので、「喪中はがきを送ったのになぜ年賀状を送ってくるのだろうか?」と違和感を覚える人も少なからずいるでしょう。

そのような気まずい状況にならないよう、ここでは、喪中はがきを受け取った場合の対応をよりスマートに行う方法を紹介していきます。

8-1. 年内に「喪中見舞い」を送る

喪中はがきを受け取ってすぐにお悔やみを伝えたい場合、「喪中見舞い」を送りましょう。

他のあいさつ状とは異なり、送るタイミングについて特に時期に決まりはありませんが、喪中はがきを受け取り年内に返事を送ることができる場合は喪中見舞いとして出します。

(後述しますが、年内に間に合わないようであれば、それぞれのタイミングに適切なあいさつ状で対応するのがベターです。)

なお、喪中見舞いの場合に限り、香典や品物を一緒に送ることができます。

8-2. 年末~年始早々に「年始状」を送る

喪中の相手に、年賀状と同じタイミングで何かを送りたい場合、「年始状」を送りましょう。

年始状とは、2011年の東日本大震災以降に広まったもので、お祝いの言葉を書かない年始のあいさつ状です。

お祝いの雰囲気をおさえつつ、相手を気遣ってあいさつや近況を伝えることができます。

8-3. 松の内明け~立春に「寒中見舞い」を送る

喪中はがきへの対応として最も主流であるのが、「寒中見舞い」を送る方法です。

寒中見舞いとは、夏に送る暑中見舞いや残暑見舞いと同様に、季節のあいさつ状です。

寒中見舞いは出す時期がポイントで、松の内が終わってから立春までに出すものとされています。

松の内、とは地域によって異なりますが、一般的に関東では1月7日、関西では1月15日です。また、立春は年によって数日ずれることがあり、2024年は2月4日です。

したがって、これらをすべてまとめて、寒中見舞いは1月15日~31日までに投函すると、どこの地域のやり取りでも間違いありません。

8-4. 立春後に「余寒見舞い」を送る

何らかの事情で1月末までの寒中見舞いの投函に間に合わなかった場合は、その次のあいさつ状である「余寒見舞い」を送りましょう。

余寒見舞いは、立春以降であれば特に決められた期限はありません。

ただ、余寒とは、暦上は春である立春以降に残る寒さのことを指しますので、まだ寒さを感じる時期、つまり地域によりますが2月下旬~3月上旬頃までに送るとよいでしょう。

8-5. 関係性によっては何もしなくてもよい

相手との関係性次第ですが、毎年年賀状のやり取りだけを行う少し疎遠な関係であるなど、状況によっては特に返事をしないという選択も一つです。マナー違反にはなりません。

親しい仲であればおすすめしませんが、状況によって判断しましょう。

8-6. メールでの返信は控えましょう

喪中はがきのような書面での連絡に対し、メールやLINEでの返信は失礼と受け取られる可能性がありますので、あまりおすすめできません。

ペーパーレスで便利な世の中ではありますが、礼儀という意味では、喪中はがきを受け取った場合は、喪中見舞い・年始状・寒中見舞い・余寒見舞いといったはがきで返事を返すことが相手に対するマナーです。

8-7. 喪中の相手に年賀状を送ってしまった場合は?

8-7-1. 本来は問題ないが、寒中見舞いで気遣いを伝える

喪中はがきは本来、「喪中なので新年のお祝いのあいさつを控えます」というお詫びを伝えるためのものです。

したがって、喪中の方が年賀状を受け取ること自体、本来は問題ありません。

しかしながら、最近は喪中の相手に年賀状を送らないというのが主流になりつつあります。迷う場合は、喪中はがきを受け取った場合は、年賀状を送らないというのが無難かもしれません。

喪中の相手に年賀状を送ってしまった場合は、念のために寒中見舞いで気遣いをお伝えするとより丁寧でしょう。

9. まとめ

喪中はがき

さて、いかがだったでしょうか。

喪中はがきとはよく耳にしますが、いざ自分が出すとなるといつ・誰に・どんな内容で出せばいいのか悩んでしまいます。

悩んでいるうちに、出すべきタイミングを逃したという事態は避けたいものです。喪中はがきを出す際は、必ず11~12月上旬に投函しましょう。

また、様々な事情で喪中はがきを出せなかったり、喪中はがき受け取った場合の対応についても解説してきました。

似たような名前のものもあり少々ややこしく感じるかもしれませんが、それぞれの書面について、投函時期とその目的、使える場面は以下の通り整理することができます。

挨拶状のまとめ一覧

 

故人とのお別れもあり、気も滅入っていることかと思います。また、年末に向けて色々と忙しい時期に入ってきます。

喪中はがきを適切なタイミングで出すことで、毎年年賀状のやり取りをしている方々に礼儀正しく対応することができます。

年末に向けて一つ一つやるべきことを済ませ、穏やかに年末年始をお過ごしください。

 

>>>喪中について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
【神職がお答えします】喪中のお正月はどうやって過ごせばいい?やってもいいこと・控えるべきことを解説!|産泰神社 このはな手帖【神職がお答えします】喪中に初詣に行ってもいいの?忌中と喪中について詳しく解説 | 産泰神社 このはな手帖

<参考資料>

喪中はがきを出すのはいつまで? 投函期間の目安や遅れた場合について | 郵便局の喪中はがき印刷
お相手が喪中の場合、どうすればいいの? 年賀状の基本マナー | ギフトコンシェルジュ〔リンベル〕

よくある質問

[質問]喪中はがきはいつ出せばいいですか?
[回答]11月から12月上旬までに投函しましょう。
[質問]12月後半に親戚に不幸がありました。どうしたらいいですか?
[回答]急いで喪中はがきを出す必要はなく、年が明けてから寒中見舞いを送りましょう。
[質問]喪中はがきを出しそびれた場合はどうしたらいいですか?
[回答]松の内が終わってから寒中見舞いを送り、喪中であったことを伝えるのが最も一般的です。松の内は地域によって異なりますが、1月15日~月末までに投函すれば間違いありません。
[質問]喪中はがきの代わりになるものは何ですか?
[回答]松の内が終わってからの寒中見舞いが最も主流です。その他、年賀状と同じタイミングで送ることができるものとしては年始状(お祝い言葉のない年始あいさつ状)や、立春以降に送る余寒見舞いがあります。

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